スト6でテリー(クラシック)を使用し、このたびマスターに到達することができました。
「ストリートファイターシリーズは初心者だけど、過去に格ゲーを触っていた経験はある」
そんな立ち位置からスタートして、ランクマッチでマスターに到達するまでに自分が何を意識し、どんな練習をしてきたのかを、ランクマ前の準備から各ランク帯の所感、ダイヤ帯で壁にぶつかった時に行ったことまで順番にまとめています。
これからランクマに挑戦する人や、プラチナ・ダイヤ帯で伸び悩んでいる人の参考になれば幸いです。
※各ランク帯の感覚はact9(Year3の8月~10月頃)のものになります。
筆者の格ゲー歴
格ゲー経験の有無でスタートが変わってくると思うので、最初に軽く筆者の格ゲー歴を紹介させてもらいます。
スト6は初心者ですが、格ゲー経験は有り。
身近にストリートファイターをプレイできる環境がなかったこともあり、自分の周りでは格ゲーと言ったらSNKでした。SFシリーズはスーファミのスト2、ゲーセンでスト4を少し触ったことがある程度。
記憶が正しければ最初にプレイしたのはKOF96。最も対戦に熱心だったのはKOF13CLで、その頃は開店から閉店までゲーセンに入り浸る日もあるくらいでした。ちなみに使用キャラは炎庵、キム、ライデン。
特別強かった訳ではありませんが、この頃の経験から格ゲーの基礎やフレーム等の知識はあり、コマンド技の入力やコンボもある程度はできます。
KOF13以降は格ゲー仲間の就職や転職、結婚など環境の変化で集まりが悪くなりだし、次第にゲーセンから足が遠ざかり…その流れで格ゲーからも離れていきました。強いて言うならスマブラSPをカズヤでVIPまでプレイしたくらい。
筆者の格ゲー歴はこんな感じです。スマブラを勘定しないなら、スト6はKOF13以来、約10年振りの格ゲーになります。
ランクマまでの準備
ランクマまでに準備したことは大きく分けて3つ。
①使用するデバイスを決める
②キャラ、操作タイプを決める
③コンボと起き攻めの練習
それぞれ話していきます。
使用デバイスを決める
使用デバイスはHORIのRAPv3。
PS3版のKOF13と一緒に購入したものですが、10年後の今でも問題なく動いてくれたのでそのまま使うことにしました。今のアケコン高いし…
自分はゲーセン世代なので格ゲーと言ったらアケコンです。

小指はパリィに添えて
インパクトは小指の第2関節辺りで押してます
ボタンのサイズが大きくて(30mm)、指を広げないと小指が右端に届かず最初は窮屈でしたが、やっていくうちに慣れていきました。

いかんせんお値段がね…
ただ、レバーに関しては跳ね戻りでジャンプが暴発することが多々あるので交換を考えています。

上の感度を低くして跳ねを防止できるかも
悩んだらまずはパッドで
日本はゲーセン文化に馴染みがあるからか、今でもアケコンの使用者も多いです。一方で海外ではパッドやレバーレスが主流で、中にはPS5純正のDualSenseで結果を残しているプレイヤーもいます。
もちろん人によって向き不向きはあるものの、特定のデバイスだと上を目指せない!ということはありません。「スト6始めたいけど、どのデバイスを選べばいいのかわからない…」と悩んでいるなら、とりあえず手持ちのパッドで始めてOKです。
さがまん自分もアケコンで手詰まりを感じたら、他のデバイスも試してみようかなと思ってます(特にパッドが気になってる)
キャラ、操作タイプを決める
キャラ選択
そもそもスト6を始めた最大の理由が”SNKキャラであるテリーと舞の参戦を知ったから”だったので、キャラ選択はあまり迷いませんでした。両方軽く触ってみて、よりしっくりきたテリーを選択。

ディレイコンボなどを除外すればそこまでではないと思う
スト6は昔の格ゲーに比べるとキャラバランスが滅茶苦茶良いので、キャラ選択で大きな優劣はつきません。見た目が好みとか、ピンと来るキャラがいたらとりあえずそれで始めてOK。
特に見つからない場合は、胴着キャラ(ルーク、リュウ、ケン、豪鬼、テリー、舞)をおすすめします。性能にクセが少なく、合わなかった場合でも他キャラへの移行がスムーズです。舞は微妙かも。多分ナーフもされるし…
操作タイプ
操作タイプはクラシック。
モダンも少し練習してみたのですが、アシストボタンを同時に押さないと出ない通常技があったり、必殺技は状況によっては結局コマンド入力が必要だったりで、使い分けが逆にクラシックより難しかったです。

ワンボタン対空とSAは魅力的だったんですけどね
コマンド入力が難しかったら最初はモダンがおすすめ。
ゲーム内設定~トレモで練習~ランクマまで
入力遅延の設定を行う
初めてゲームを起動したら、まずゲーム内の遅延を軽減する設定を行いました。
ゲーム内のマルチメニューから「OPTION→GRAPHIC」と遷移し、入力遅延の軽減の項目をONに。
ここがOFFのままだと体感で分かるレベルの入力遅延があり、対空やインパクト返しなど、反応が要求される場面で常に数フレームのハンデを背負った状態になってしまいます。

またPC版でNVIDIAのグラボを使用している場合は、NVIDIAのアプリを起動して「グラフィックス→プログラム設定」からスト6を選択し、下部にあるドライバ設定の低遅延モードをウルトラ、垂直同期をオフにします。

こちらはゲーム内の遅延設定と比べて実感できるほどの効果は感じていないのですが、高リフレッシュレートのモニターと合わせることで遅延が軽減されるらしいので一応設定しています。
コンボ、起き攻めの練習
チュートリアルでスト6独自のシステム(Dゲージ関連、パリィ、インパクト、ドライブラッシュ)を学び、テリーのコンボトライアルを終わらせた後は、トレモでコンボと起き攻めの練習を行いました。
「スト6でまず取り組むべきなのはコンボと起き攻め!」と至るところで解説されていますが、実際にマスターに到達した今振り返ってみて改めて真理だと思いました。できるだけミスなく出せるまで、ここにはみっちり時間を割いた方が良いです。
コンボのレシピはネットの攻略記事やYouTube動画を大いに参考にさせてもらいました。最初から情報を詰め込み過ぎても実戦で使い分けられないので、とりあえずは、
・コンボは「1つの場面につき1個(+締めにSA)」
→中央、端、小技始動、インパクト後など
・起き攻めは択に行きやすいものを1個
→中央は生ラッシュ、端は前ステを軸に
と決めて、できるだけ難しいものは除外しました(最初に覚えたコンボ等は別で記事を作成予定)。
起き攻めに関しては、重ねが甘くなっているとそもそも択として成立しなくなるので、トレモのフレームメーターを見ながらしっかり重ねられているか確認します(最速で前ステや打撃ができてるか?など)。
さがまん思い返すと、スト6のキャンセルラッシュはKOF13のHD発動と操作や挙動が似ていたので、コンボにあまり苦労しなかったのは大きかった気がします
CPU戦で実践
コンボや起き攻めはトレモではできたと思っても、いざ実戦となると思ったように手が動かないもの。なので覚えたことをきちんと出せるまでCPU戦で練習しました。
普通にバーサスやトレモで戦っても良いのですが、スト6には”Vライバルマッチ”というランクマのプレイヤーの動きを学習したAI「まねもんくん」と戦える神システムがあります。

パンダの機械に話しかけることでプレイできる
普通のCPU戦はどうしても動きが偏っていたり、人間に不可能な動き(超反応でジャスパやインパクトなど)をしてきたりするのですが、まねもんくんは色んなプレイヤーの動きを模倣しているので、より対人戦っぽいバトルができます(怪しい動きもあるが)。

自キャラと相手キャラ+ランクを選択し、下の待ち受けサイドのどちらかを押すと対戦スタート。

対戦後はガイドキャラのリーフェンが対戦内容を元にアドバイスをくれる。

ランクマとは別にVライバル用のランクも有り。対戦をこなすと上昇していき、それに伴い選べる相手のランクも増えていきます。
自分はAI戦という響きと、どんどん上昇していくランクについテンションが上がってしまい、ランクマ前に最高ランクのマスターまでプレイしてしまいました。
流石にやり過ぎた気もしますが、おかげで覚えたことを実戦でもスムーズに出せるようにはなりました。
さがまんあと、相手をランダムにしていたので、知らないキャラの軽い対策ができたのは大きかったと思います
ランクマまでの取り組み まとめ
ここまで長々と語りましたが、ランクマまでに取り組んだことをひと言でまとめると、”簡単なコンボと起き攻めを完璧にこなせるようにした”で終わりです。
あと、マスターへの取り組みとは関係ないのですが、テリーのOutfit2(第2コスチューム)が欲しくて、途中でワールドツアーをプレイしました。

テリーは出現が後半になることもあり、約9時間ほどかかりました
ワールドツアーはスト6のゲームモードのひとつで、ざっくり言うと龍が如く風のアクションRPG。
遊びながら格ゲーの基礎やスト6のシステム等を学べるようにもなっているので、格ゲー初心者で何をして良いのか分からなかったら、ワールドツアーでとりあえずゲームに慣れるのが良いと思います(特にモダン使用者)。
ランクマッチへ
コンボと起き攻めを仕上げ、Outfit2も入手し準備は整ったので、いよいよランクマに乗り込みます。ここまで約25時間ほど費やしました。
ランクマ初期の立ち回り
①パワーウェイブ、立ち中K、立ち強Kなどを振りつつ、ジャンプ、生ラッシュ立ち弱P、屈中Kキャンセルラッシュ、先端当てを意識した中バーンナックルを起点に攻める
②相手をダウンさせたら起き攻め→コンボ、失敗したらまた①からやり直し
③BO(バーンアウト)を避けるため、Dゲージが減ったら距離を取ってパワーウェイブを撒くなどして時間を稼ぐ
④相手がBOしたら「立ち弱P→屈中P→中クラック」の繰り返しで固める。端に運べたらインパクトでスタン
初期のざっくりとした立ち回りはこんな感じ。立ち回りはいかにダウンさせて起き攻めに移行できるか、そして起き攻めにはアドリブを混ぜず、これの後はこれ!とトレモで練習したことをそのまま出すことに集中してました。
立ち回り以外だとSAゲージを早めに使用することは心がけてましたね。
プラチナ辺りまではSAゲージを温存したまま負けている人も多くて、こちらがSAを絡めたコンボを決めれば、その分ダメージレースで有利になりやすいです。
認定戦は8勝2敗 プラチナ5スタート
初使用のキャラでランクマに行くと認定戦が10戦行われ、その結果によって初期ランクが決まります。

最初の質問は”初級者”を選択
認定戦は思っていた以上に勝てて8勝2敗。初期ランクはプラチナランク5でした。

プラチナ、ダイヤ相手に1敗ずつでした
認定戦で当たったブロンズの相手は、キャラを動かすのもままならない…といった感じで、明らかに格ゲーに慣れてなさそうな動きをしてました。
3年目に突入した今でも新規参入者がいるみたいなので、格ゲー初心者が今から始めても、同じくらいの相手と対戦しながら上達していける環境ではありそうです。
ブロンズ~ゴールド帯の所感
認定戦で数回戦っただけですが、ブロンズ帯の相手は立ちっぱなしで、屈中Kキャンセルラッシュや下段を混ぜたコンボがガンガン通りました。
そこから起き攻めを通し続けてほぼ完封で勝利。

すまん
ゴールド相手にはラウンドを取られたりもしましたが、ほぼブロンズ帯と似たような展開でした。この辺りのランク帯は兎にも角にもコンボと起き攻めです。
プラチナ帯(主に4,5)
いきなりプラチナ5に放り込まれたので、主にプラチナ4,5の感想になります。
プラチナ帯の所感
①ゴールド以前と比べて相手のコンボ火力が上がる
②ある行動が手癖になっている、行動がパターン化されているプレイヤーが多い
プラチナ帯はコンボの火力が上がってきますが、全体的に動きが整理されておらず、判断ミスやコンボミスも多い印象。
あと自分でもわかるくらい、ある行動が手癖になっている人が多かったです。そして対応の対応を持たない人がほとんどで、パターンを掴めたら一方的に勝てたりもしました。
対応といってもそんなに難しいことはしてません。
端に行ったらほぼインパクトを撃つ人にはインパクト返しの意識を高める、打撃→歩き投げを繰り返す人には打撃の後に弱Pで暴れる、対空にパリィを押すならスカし投げ、とかそんな程度です。
さがまん攻めのパターン化は自分の課題でもあります。考えることが増えて頭が追い付かなくなると、どうしても手癖が出てしまうんですよね
結局はコンボと起き攻め

このランク帯でも基本はコンボと起き攻めが中心。トレモで徐々に手札を増やしたりはしてましたが、認定戦から大きく変えたことはありません。
変わったことと言ったら、操作や対人戦に慣れてきて、徐々に思考のリソースを相手に割けるようになったくらいでしょうか。

ダイヤ昇格時の勝率は約66%。いきなりプラチナ5に放り込まれて最初はどうなることかと思いましたが、想像以上に勝てました。
意外とVライバルマッチをマスターまでプレイしたのが功を奏したのかもしれません。プラチナ帯で苦戦しているのなら、マスターランクのまねもんくんとある程度戦えるまでプレイしてみるのも良さげです。
ダイヤ帯
マスター前の最後の壁。個人的にも苦戦したランク帯でした。
ダイヤ帯の所感
①ほぼ全員が基本的なコンボや起き攻めはできる
②ワンパターンな攻めには対応され始める
③メインがマスター以上のサブが紛れ込んでくる
ダイヤ帯では、基本的なコンボや起き攻めは標準装備しているプレイヤーが増加。プラチナ帯よりミスも減ってきます。ただし、お互い立ち回りや防御面は詰め切れておらず、先に技を当てて攻め切った方が勝つ、といった大味な試合展開が多かったです。
また、ダイヤ帯の中でも星4辺りから明らかに相手のレベルが上がった感覚がありました。
- 中バーンナックルに垂直ジャンプを置かれる
- 画面端からの前ジャンプを昇竜で落としてくる
など、こちらの行動に対応してくる相手が増え、1戦ごとの疲労が大きかったです。

1マッチが長くなりがち
ダイヤ帯で急にレベルが上がるのは、メインがマスター以上のプレイヤーが使うサブが混ざってくる影響もあります(1キャラでもマスター以上だと2キャラ目以降は最低ダイヤ1スタート)。
自分も一度「何かおかしいぞ?」ってわかるくらい強い人に0-2でボコボコにされた後、相手のプロフィールを確認したらメインがグラマスだった…なんてこともありました。
これは流石に極端な例ですけど、メインがマスターのサブは結構ザラにいるみたいなので、明らかな格上とマッチしたら運が悪かったと思って、稼げる人から稼ごうと切り替えてました。
座学の時間を増やした
プラチナ帯までは、ほぼコンボと起き攻めの2本槍で駆け抜けていけましたが、ダイヤ帯に入ったところで壁に当たりました。
というのも、ダイヤ帯にもなるとスト6の基本的なセオリーはしっかり履修し、実践できている人が多いです。その結果、こちらの知識不足が露呈し「負けた原因が曖昧なまま倒される…」という展開が頻発していました。
流石にここらで最低限の立ち回りの知識は必要だと痛感し、一度ランクマを止めて座学の時間を増やすことにしました。
細かいことも色々やったので全て挙げるのは難しいのですが、一例を挙げると
・起き攻めのジャンケンをきちんと理解した
・暴れ潰しの連携を増やした
・相手キャラの強い行動への対処を覚えた
→有利Fを取られる技を覚えて、その技の後は暴れない、とか
などなど…。ダイヤ帯での取り組みは別記事で詳しくまとめようと思ってます。
座学については「ゲームで勉強はちょっと…」と抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、覚えた知識が勝ちに繋がった時は本当に気持ちが良いんですよね。一度その快感を覚えてしまうと「次はこれ…その次はこれ…」と知識を増やすこと自体が楽しくなり、次第にスト6の沼にハマっていきます。
さがまんスト6のトレモは再現できない状況はほぼないと言えるほどメニューが充実しており、座学にストレスがないのも大きいです
新キャラ実装後はランクマを避けた方が無難
色々勉強したことで徐々に勝率を取り戻し、ダイヤ帯でもポイントを稼げるようになっていきました。
そんな中、ダイヤ3に上がった頃にC・ヴァイパーが実装。人気キャラらしく当時のランクマにはヴァイパーが溢れかえり、実装直後は2戦に1回はマッチするレベルでした。

この時期のヴァイパーはメインがマスター以上の人が多くて、当たる人がまあ強い強い…
自分は怖いもの見たさで連戦していたんですが、おかげでこの時期は勝率が結構落ちました。とりあえずマスターが目標だったら、新キャラ実装後はトレモに籠った方が良いかもしれません。
マスター昇格!

ヴァイパーが実装されて1、2週間もすると、上手い人は軒並みマスターに昇格したのか、徐々にヴァイパー戦の勝率が上昇。その後はいつものランクマといった感じで、無事マスターに昇格することができました。

マスターまでは約400戦、勝率は約63%
10連勝するとボーナスで一気に1000ポイント上乗せできるみたいですが、最高7連勝くらいで恩恵にはあずかれず。50ポイントを地道に積み上げていきました。
キャラ別の勝率を見ると、火力の高いヴァイパー、マリーザ戦の勝率が特に低め。キャラ対策が緩いせいで、機動力の低さや防御面の弱みを突けず、強みである火力の高さを押し付けられる展開が多かったのが主な原因です。この辺りはマスター以降の課題として取っておきます。
あとがき
自分がマスターまでに行った取り組みは以上です。
序盤はとにかくコンボと起き攻めを完璧にできるようにする。ダイヤ昇格後は座学を増やし、スト6のシステム面の理解を深める。動画等で言われているプラチナ、ダイヤ帯で勝ちやすくなる!と紹介されている技術を中心に取り組み、差し返しとか難しいことは一切やってません。
対空は出ないし、キャラ対はそこそこ、リーサル判断はガバガバ。まだ抜けているところも全然ありつつ、それでもマスターまでは行けたので、誰でも簡単に達成できるとは言いませんが、ものすごく高い壁でもないと思います。
マスター昇格後もランクマを続けているのですが、苦戦したダイヤ帯より相手の強さがさらに1,2段階上がった感じで、MR1300~1400辺りをウロチョロしています。
今のままだと初期のMR1500まで戻れる気配もしていない状況なので、現在は今まで避けていた対空やリーサル判断などの基礎の部分を鍛えながら、MR1500、ゆくゆくはハイマスター以上を目指していきます。


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